カスタマーエンジニアの憂鬱

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有川浩「シアター2」の感想

有川浩はとても好きな作家で、既刊の単行本は全て持っているほど。ただし、シアターはあまり好きなシリーズではない。登場人物の数が多すぎるし、いまいち会話のやり取りが面白くない。有川浩の魅力の一つに、軽妙で絶妙な登場人物同士の掛け合いがあるのだが、それがシアターでは感じられないのだ。その原因の一つに登場人物のキャラクターが立っていないというのもあるかもしれない。魅力的な登場人物がいないのである。主人公である春川司が、一般人すぎて面白味に欠けるし、ヒロインである羽田千歳もいまいち。

■一番面白くないのは、恋愛小説家と言われている有川浩なのに、恋のやり取りが全然ないこと。多分、この要素が欠けているのが最大のマイナス要因。


■約半分まで読んだ。さすがは有川浩。1/3を過ぎたぐらいから、徐々に面白くなってきた。恋愛要素も出てきたし、このまま面白くなりそう。ということで、完全に第1巻のストーリーを忘れているので、第1巻を読み返してから、続きを読むことにする。どこの仕舞ったか、家に帰ったら探さないと。

■やはり第1巻から読み直して正解だった。シリーズものなので、各キャラクターの描写が省かれていることが多いので、設定を覚えていないと面白さが半減してしまう。第1巻から読み直したら、俄然面白くなってきた。特に2巻の半ば過ぎから盛り上がってきて、引き込まれてしまう。後半の見所はヒロインの羽田千歳と、他の劇団員との対立か。まだ劇団に完全に溶け込めていない千歳が、この対立を経て本当の仲間になるというストーリーなのはベタな話の展開だが、見せ方が上手い。流石は有川浩。このまま最後まで読み切ってしまうか、ゆっくりと味わいながら読むか迷ってしまう。

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