カスタマーエンジニアの憂鬱

将棋を始めたおっさんCEが残すライフログ的ブログ

夏への扉


■引き続き、SFの古典の一つ「夏への扉」を読了。感動はしなかったけど、良質のSFだった。サマータイムトラベラーよりかは、断然良かった。ストーリーとしてはコールドスリープによるタイムトラベル物で、1979年頃の著作なのにそれほど違和感なく読めた。古典すぎて、逆に新鮮な感じでもあった。

■読了感は「スッキリ」の一言。全編が陽性な語り口で進んでいく。サバサバしているから、主人公が困難な場面に遭遇してもあまり緊迫感はない。SF版ライトノベルと言ってもいいかもしれない。

■特に気に入ったのが、冒頭の猫との生活の描写。
彼(飼猫ピート)は、その人間用のドアの、少なくともどれか一つが、夏に通じているという固い信念を持っていたのである。これは、彼がこの欲求を起こす都度、ぼくが十一カ所のドアを一つずつ彼について回って、彼が納得するまでドアをあけておき、さらに次のドアを試みるという巡礼の旅を続けなければ鳴らぬことを意味する。そして一つ失望の重なるごとに、彼はぼくの天気管理の不手際さに咽喉を鳴らすのだった。
こういった猫とのやりとりが、何か微笑ましく、心が癒される。

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