電子探訪記

モンハン好きのおっさんが残すライフログ、読書・ゲームがメイン

『ロードス島戦記 誓約の宝冠』が思いの外、良かった

今更な気がしていたし、過去の良い印象が下手に汚されるのも嫌だったので、読むつもりはなかったが、Amazonのレビューが予想に反して良かったので、それに釣られて買ってしまった。

感想は記事のタイトル通り、思いのほか良かった。自分のような初期のロードス島戦記が好きだったオッサンは買って損はないと思う。元より、自分のような往年のファン向けに書いているオッサンホイホイ的な作品なので、当然といえば当然なのだが、そういった作品に多い質が低いようなこともなく、クオリティはかなり高い。

唯一残念なのは、イラストが出渕裕ではなかったこと。そこだけが本当に残念。表紙だけでも、出渕裕のディートリットにして欲しかった。

ロードス戦記が人気になった大きな要素は、間違いなく出渕裕氏のイラストにあったので、オッサンホイホイするならそこまで徹底して欲しかった。

出渕裕氏の淡い色彩の幻想的な雰囲気は、真似できる人がいない。

実は自分もこのコンプティークTRPGリプレイ部分だけコピーして貰って、それを未だに捨てられずに持っている。

ロードス島戦記の小説が始まったのは、当初コンプティークに載ったTRPGリプレイをそのまま本にまとめて出版しようとしたけど、ルールブックの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』の版権の問題で、リプレイをそのまま掲載できなかったため、已む無く小説として出版されたという事情があるけど、それが日本のファンタジー小説としてここまで定着したのは感慨深いものがある。

コンプティーク版のリプレイは、もうほぼ入手不可だけど、当時の挿し絵とかのままで、出版したら、ある程度の値段であっても、自分なら買ってしまう。

その他、『ロードス島戦記 ファリスの聖女』も超絶お勧め。昔年のロードス島戦記のファンでまだ読んだことがないなら、絶対に読むべき。 コミックなのだが、普通の漫画とはかなり違い、イラストが連続しているような感じで、少し独特だが、慣れるとそれが逆に魅力的に見え、すごく引き込まれる。 もう何十年も前に出版された本だが、未だに初版本を手元に大切に残している。

完全版やデジタル版があるが、完全版は元の価格が高いことに加えて、プレミアが付いてしまっている。デジタル版は単純にスキャンしただけのような物で質が悪いらしいので、新装版を中古で購入するのが一番良いっぽい。