電子探訪記

モンハン好きのおっさんが残すライフログ、読書・ゲームがメイン

やばい、ヤバい、ヤバイ。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』がやばい

やばい、ヤバい、ヤバイ。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』がやばい。録画し忘れたので、つい先程ネットで公開されている第一話を見たが、凄かった。今期ナンバー1のアニメだ。ネットで噂になっていたがここまで凄いとは思わなかった。鳥肌が立った。中盤までは「それほどでもないなぁ」と思いつつ見ていたが、終盤になって評価が一変した。特にエンディングへの入り方が反則だった。まさに神作。この一話だけで完全に完結している。それも最高のクオリティで。

ここまで完成度が高いと、第二話を見るのが楽しみではあるけど、怖くもある。これ以上ないくらい出来上がっているのに、この先を描いてしまったら、いびつな形になってしまうのではないかと不安になってしまう。もう何も付け足す必要もない。それほど完璧な作品だった。まだ一話だけなのに、完全に登場人物の性格と関係を描き切っている。

相思相愛の「めんま」と「じんたん」。「じんたん」を好きな「あなる」。「ゆきあつ」は「めんま」が好きで、その「ゆきあつ」を想っている「つるこ」。この関係を少ない限られたシーンで、非常に丁寧で緻密に描いている。それも直接的な表現ではなく、キャラクターの表情と短いセリフだけで描いているのが、もう凄すぎる。特に「ゆきあつ」の「めんま」に対する拘りを、ラストのエンディングで一言を呟きで描写したシーンが鳥肌ものだった。

主人公である「じんたん」には共感できないが、「ゆきあつ」「つるこ」には非常に共感できた。だから、「ゆきあつ」が暗い部屋で独りで「めんま…」と辛そうに呟いた時、胸を締め付けられた。「ゆきあつ」にとって「めんま」を失ったことは主人公である「じんたん」以上に大きな痛みになっていたのが分かるシーンだった。「ゆきあつ」にも「めんま」は欠くことのできない大切な人だった。

そして他の幼なじみ達にとっても「めんま」は欠かすことでできない要素で、「めんま」は幼なじみ達を結び付ける結び目、触媒だったのだ。が、それを失った幼なじみ達は、結び目を失った糸のように、バラバラに解(ほつ)れてしまった。僅かな繋がりを残して。しかし、それは触れれば無くなってしまう、本当に儚いほどの繋がりでしかなかった。触媒である「めんま」が現れたことで、幼なじみ達が再び結び付いていく。

喪失と再生の物語。有り触れたテーマだけど、たった1話だけでここまでそれを描き切っているのは、もう言葉がない。ここ数年のアニメの中で間違いなくベスト1。だから、第2話を見るのが怖い。続きが見たいという欲求以上に、この完成度を壊されてしまうのが怖い。自分の中ではもうこの第1話だけで、完結している一つの作品になっている。たった1回見ただけなのに、もう完全に虜だった。

最後にもう一度だけ言っとく。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』がやばい。マジで、やばい、ヤバい、ヤバイ