前々からずっと気になっていた『十三機兵防衛圏』を買ってプレイした。 まぁまぁ面白かったが、評判が良すぎた為、自分の期待値が上がり過ぎてしまい、あまり愉しめなかった。
一度、プレイし始めると続きが気になってしまう面は確かにあり、ストーリーは面白かった。ただ、色々なSF作品のオマージュがちりばめられているとのことだったが、SFに詳しくない自分にはどのシーンがそれに当たるのかよく分からなかった。
印象的な美麗な2Dグラフィックは確かに凄いし、2Dのキャラクターが細やかな表現で動く様は、なかなか見られないもので、非常に作り込まれて繊細な表現がされていて感心させられるものだった。
が、アドベンチャーパートの追想編が、一つ一つのパーツを細か過ぎた為、登場人物の相関関係と時系列が複雑になり過ぎて、理解が追い付かずに、物語りを純粋に楽しめなかった。
好きな人は、細かな複雑なジグソーパズルのようなピースを頭の中で組み上げていくような行為が楽しいのかもしれないが、自分にはちょっと複雑すぎた。クリアした後も、ぼんやりと、なんとなくこんな構成なんだろうなぁと曖昧にしか理解できていないので、その点もストーリーを十分の堪能できなかった。
戦闘のシミュレーションでも、演出としては面白い面があったが、シミュレーションのゲームとしては正直言って、完成度はあまり高くなかった。雰囲気は良かったのだが、完全に雰囲気だけを味わうオマケ的な要素になってしまっており、その点でもちょっと自分には不満だった。もう少し作り込んで、ゲーム的に戦略性や戦術性がある仕組みにして欲しかった。
結局、悪くはないけど、皆がいうような素晴らしい傑作なのかというと、自分にはそこまで作品とは思えなかった。クオリティが高いことは認めるが、自分が求めるゲームではなかった。もう少し期待値を下げた状態でプレイしたら、もう少し違った感想になったかもしれないが、ネットなどで見た評判の高さから、自分の中の期待値が過剰なまでに上がってしまった為、実際にプレイしたら、「あれれ?」と感じになってしまったのが、非常に残念だった。
悪くはなかったんだけどなぁ。